解決事例
【親権変更・養育費】身勝手な元夫から、子の親権と養育費の支払いを勝ち取った事例
事案
依頼者Aさんが夫のモラハラ行為に耐え兼ね、同人と協議離婚。元夫が一方的に子を引き取ってしまったため、Aさんは親権をやむなく断念。それでもAさんは子らの近所に居住し、積極的に面会を継続。その後、元夫と子の関係が悪化。子は自らの判断でAさんの自宅に移り住み、元夫との面会も拒絶。ここで、Aさんは親権者変更と養育費の支払いを求める調停の申し立てへ。
審理の時点で中学に進学していた子の言動が、裁判所の判断を大きく動かした事例です。
結果
調停でAさんへの親権者変更と、元夫に対する養育費の請求を全面的に認める和解が成立しました。
ポイント
子の意思を裁判所が優先的に尊重
本事案のポイントは、中学生になった子が、自身の判断で母との同居を選択したことにあります。子に明確な意思能力がある場合、裁判所は子の意思を最優先する傾向にあるところ、本事案においても、思春期に達し自我が芽生え始めた子の意思や動向が和解の内容を決定づけました。その結果として、親権はAさんに。元夫に対する養育費の請求も認められるに至りました。
事件後記
親権を失ってなお、子の近くに居を構え、子との関係を維持し、子の心の拠り所になってきたAさん。
子の近くに住むことはすなわち、モラハラを受けた元夫にも近いわけで、住み続けること自体大変なことだったに違いありません。しかし、わが子を思う一心で子に寄り添い続けたAさん。その気持ちの強さが親権変更の要になったのだと思います。希望に満ちたAさんのはつらつとした表情を、私は今でも忘れることができません。