解決事例

【離婚】示談で離婚に至った後、元夫が見違えるまでに改心。新たな関係構築に至った事例

事案

夫の不貞行為(浮気)と酒に酔っての暴力などを原因に、依頼者より離婚相談を受任。夫が自らの非をすべて認め、任意での和解を求めたため、裁判外の示談で離婚を選択した事例です。


結果

離婚の効果として、慰謝料400万円と基準額での養育費を支払うことで夫と合意し公正証書を作成。
スピード解決に至りました。


ポイント

元夫の反省
元夫の不貞行為や暴力が原因という点では、本件は離婚案件の典型で、ごく普通の事案にすぎませんでした。しかし、幸いにも元夫が自身の行いを反省し、妻や子供のために早急な解決を望んだことから、法的手段に頼らず示談を選択することができたのです。そのうえで正式に離婚し、元夫から慰謝料と養育費の支払いを受ける内容で合意できたことの意義はとても大きいと思います。

裁判ではありえないスピード解決
調停や裁判となると、解決までに最低でも数ヶ月はかかることを覚悟しなくてはなりません。さらには証拠の収集や打ち合わせなどにかかる体力や精神力も見過ごせません。この点でも本件は、示談の合意内容で公正証書を作成し解決に至っていますから、依頼者の時間的・精神的負担も最小限で済んだと言えます。

さらなる嬉しい効果も
実は本件では、示談の段階ではとても考えられなかったことですが、元夫に大きな変化がみられました。
驚いたことに、公正証書作成後、実際に頭を丸めてまで改心し、依頼者に改めて謝罪してきたのです。聞けば元夫は、実家の両親にも相当諌められたのだとか。

以上のような次第で、一旦正式に離婚はしたものの、この元夫婦は現在一緒に生活されています。
元夫は約した支払いを守ることはもちろん、不貞行為や暴力も一切なくなり、まじめに働き、元妻や子らに対する家族サービスにも積極的に取り組んでくれているそうです。


事件後記

示談後、かつての自分を猛省し、見違えるように改心してくれた元夫。この思いがけない変貌ぶりに、ついに依頼者は復縁を考えるまでに至り、再度ご相談にお見えになりました。
ただし依頼者にとって、離婚までの経緯や離婚に踏み切った辛い時期を思うと、再びすんなり籍を入れるにはまだ不安もあるご様子でした。離婚に至るまでに依頼者がどれほどの苦悩を抱え、それを超えてきたか。隣で見てきた私には痛いほどわかりましたし、そんな思いを二度とさせるわけにはいきません。
そこで、依頼者と話し合い、当面の間は籍を抜いたまま同居を続ける選択を取ることになりました。現在改心しているとはいえ、元夫の性格を鑑みれば、再婚の事実はすなわち免罪符を得たものと勘違いし、長年苦しめられてきたかつての浮気癖や暴力癖がよみがえらないとも限らないからです。

今回のケースでは、依頼者がしっかり覚悟を決め、元夫に精神的に支配されないという強い気持ちで自立できたことが何よりも尊い進歩だったと思います。
後日、依頼者から“自立の意識”を忘れずに過ごせたことで、元夫婦が互いに精神的に依存し過ぎず、籍を入れていた頃よりも、入れていない現在の方がずっと良好な関係になっているとのご報告をいただきました。

籍も入れてもらえず、いつ追い出されるやも知れないスタンスでの同居の開始は、元夫が可愛そうだという声もあるかもしれませんが、そこは過去の罪滅ぼしと考え、今の生活を維持するよう頑張ってほしいです。そんなお二人に心からエールをお送りしたいと思います。


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